2023年一発目の観劇は、めでたい!新春浅草歌舞伎の初日です!
三が日中に観劇に来られるなんて、初めてかもしれない。しかも、初めての歌舞伎鑑賞です!
突然歌舞伎?という感じですが、実は中村隼人くんがお目当てです。
大昔、新聞の歌舞伎宣伝でなんとか三郎とか、なんとか右衛門とか仰々しい名前が並ぶ中、小さな写真の「隼人」を見つけて、へえ、かっこいい名前の歌舞伎役者さんがいるんだなぁ、と思って写真を見たら爽やかなイケメンだったのでさらに驚いたんですが、その時はそこ止まり。
数年後にその隼人くんがNHKドラマの大富豪同心に出演していて、優しくて憎めない主人公を演じつつ、エンディングでは美しい舞を披露してくれるというギャップに釘付け!になり、そういえば歌舞伎俳優だけど、どの公演に出てるのかな、と思い密かにチェックするも、歌舞伎座公演なかなか入ることができず・・・今回若手の歌舞伎ですからチケットそんなに厳しくないですよ、と後押しされて早速チャレンジし、見事初日観劇と相成りましたー!わーい!
初めての浅草公会堂。修繕したと聞くけど、みた感じと作りは昔からある建物って感じです。
1/2が初日なので、正に本日初日!ということでお客さんもスタッフさんも気合が入ってる感じ!別の記事で書きますが、浅草公会堂は改修で客席に手すりを入れたら一部の席から見づらくなっちゃって、その席は事前販売しません!と言っている超カッコイイ劇場さんです。
ちなみに私がみたのはその売り止めされてる席の真後ろ。2階の中腹の席でした。大きく舞台側へ迫り出しているので、みづらいとかなく、むしろみやすい。全体が見えて初めてには嬉しい席でした。
一幕は「双蝶々曲輪日記 引窓」
事前の予習はあんまりしてなかったんですが、セリフがはっきり聞こえたので、わかりやすかったです。
母お幸さんと、女房お早さんが家にいるところへ、お幸さんの前夫との子供であるお相撲さんの長五郎がやってきて、再会を懐かしんで少し休んでいきなさい、って家の奥へ入れてあげる。そうすると隼人くん演じる与兵衛さんが帰宅、同心に取り立ててもらえたよーお仕事をもらってきたよ〜ってちょっとウキウキしてて可愛い。与兵衛さんとお幸は義理の母子ということらしく、それでも立派に育ってえらい、誇らしいとみんなでわーい!となるんだけど、そこで与兵衛の初仕事が人を二人殺している相撲取りの捕縛!となって手配書を見ると、あれ?さっきここへきた長五郎じゃないか!とわかって、お幸さんにとっては義理の息子が実の息子を捕らえるという複雑な状況になるわけです。
で、こう親子の情とか、義兄弟に当たる二人の間のやり取りとか、色々あって、最後はちょっと一休さんみたいだな、と思う感じの結末でしたが、一旦は誰も泣くことにはならず、ヨシヨシ!で終わってました。
結構セリフ劇で、場面転換もなし、派手な衣装でもなし、本当にすごく芝居!て感じだったんですが、故にやってる人の力量が試されちゃうやつだ!となんとなく初めての私でも気が引き締まるというか・・・いや、でもすごく引き込まれてじっとみちゃいました。
しかし、父親と瓜二つの泣きぼくろをどうにかしないと、手配書と同じ顔だからすぐ捕まっちゃう、どうしよう!のくだりで、与兵衛さんが外からエイヤー!って何かしたらほくろが取れたよ!ってなったのは何が起こったんだと思ったけど、後からパンフレット見たら「路銀を投げてほくろを取った」らしくて嘘だろ?!てなりました。歌舞伎ってこういうご都合主義なところあって好き。ファンタジー。
隼人くんは上司?同僚?のお役人たちの前ではちょっとかしこまって丁寧な言葉遣いとかしてるのに、お母さんと奥さんの前では結構可愛い感じに砕けて話してて、ああ、この人めっちゃいい人じゃん・・・て感じでした。だからころ、指名手配犯を一度は見逃してやるんだろうな、という部分が破綻なく見えてなるほどな〜って感じです。
隼人くん背が高くてしっかりした体つきだから舞台映えするし、声も聞き取りやすいし、何よりやっぱりお顔が美しいですねー!ますます好きになりました!
休憩を挟んで二幕は男女道成寺、あ、聞いたことあるな?と思ったけど、あれ?男女?と思ったら、始めた二人女の人が出てきて踊ってたのに、途中でお坊さんたちが片方に群がったと思ったら中から青天の人が出てきた。
どうやら実は狂言師なんだけど、女装して踊ってましたってことらしい。で、衣装を変えて戻ってきて色々踊りを見せてくれて、最後はよく見る鐘の上に乗っかる構図のやつー!て終了!
踊りだけだと飽きるかと思いきや、意外と色々持って踊ったり、お芝居みたいなコミカルな動きの踊りもあったり、引き抜きもあって衣装がパッと変わるのも見れたのですごく歌舞伎らしいものを堪能できる感じでした。
これもパンフレットでなるほどそういう話の背景があるのか〜って後から知ったんですが、細かいところはわからなくても大体雰囲気でわかるのが意外。歌舞伎ってもっと難しいかと思ってた。イヤホンガイドもあるしとっつきにくいのかな?と思ってたんですけど、全然ですね、劇場で見るハードルが下がりました。
そういえば女役の人がすごく背が高かったんだけど、さっき芝居で奥さんをやってた人でした。本当にすらっとした長身で舞台映えするな〜。お芝居でも声が綺麗ですごく聞きやすかったんだよね!と思って当日の夜にNHKで流したダイジェスト見てたら、坂東彌十郎さんの息子さんで新悟さんという方だった、並んで出演してたけど目元がそっくりですね。
全体としては大体1時間20分くらい芝居をがっつりやって、休憩後に今度は踊りだけの幕が40分くらい。なるほど宝塚の芝居とショーだな!という気づいてなるほど!と思ったりしていました。
これでお値段が9000円。10000円いかないのはすごく気軽に見れる気がする、いいなあ。というか、歌舞伎座のチケット結構売り切れてて買えないことが多いんだもの。残ってるの一番いい席で1万以上するし・・・。
調べると大御所以外は結構小さな劇場でやったりしているみたいなので、今後は公演情報をまめにチェックしてみようと思います!
隼人くんはこの後舞台「巌流島」に出演予定ですが、すでにチケットないのでは・・・出遅れた・・・。配信あるかな・・・?