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歌劇(ヅカ.OSK)オタでジャニオタでアニオタの独り言。スタジオライフ、2.5次元も嗜みます。主観で好きなことを好きなだけ書いてます。

【ヅカネタ】ウエクミフィーバーにおもふ【雑談】

ウエクミフィーバーの傍らで。

 


先日、カンパニーとBADDYがNHKで放送され、久しぶりに私も見て、あらためてどちらも楽しい作品だったなぁと思ったのですが、一緒に見たBADDY初見の家族と話していて、そうだった、私はウエクミ作品のそういうところが気になっていた、というのを思い出しました。


勘違いしないでほしいのは、ウエクミ作品だからあーだこーだと文句を言いたいというわけではないのです。

でも、なんだか大絶賛され、大学の講演会がお茶会なんて呼ばれてレポまで回ってきて、それがまるで正義のような、そんな風潮というか・・・ウエクミ作品は賞賛されて当たり前!!!みたいな空気がに、ちょっとだけ、んん?違和感…?!となっているという、ただそれだけなのです。


BADDYは楽しかったし、内容もなんていう同人誌みたいな作品!と思ったので、楽しんでいる、というのは大前提なんですが、どうしてもウエクミ作品って「これはこういう意味です、そしてこちらはこうです、全部私の意図通りくみ取ってください!」っていう意思をすごーく感じるんですよね。
なんていうか、余白がないといえばいいのか・・・難しいんですけど、見ているこちらに考える隙と与えない、自分と同じ解釈を絶対にしてほしいという強い決意めいたものを感じるんです。
それはそれでいいのかもしれません、何より、わかりやすいし。
でも個人的には、人間の想像力に期待しているパフォ-マーとしては、もっと余白が多くて、ああなのかな?こうなのかな?って想像の翼をはばたかせる方が楽しいのでは?と思うのです。
というか、現代人、想像力が欠如しまくっていると思っているので、舞台芸術の世界では色んな色や気持ちが飛び交って、渦巻いてくれたらいいなぁと。
もっと想像力を使っていきたいなぁと思うんですよね。


もちろん、BADDYもたくさん想像力を必要とするところはあったと思います。
わかばちゃん演ずる無垢な王女様がクールと偶然の出会いを果たして、その後二人はきっと惹かれあって、素直な王女様は無邪気に彼に好意を示したんだろうと思います。
ありちゃん演ずる王子さまは退屈を持て余して結局BADDYたちと一緒に最後踊っていますし、その過程や、金庫と一緒にさらわれた後の彼らの会話を妄想するのはとても楽しいです。
でも、セリフや歌がとにかく多くて内容も細かくて、すべてに神経を張り巡らして一生懸命聞かないと、作者の意図が分からない状態のショーだったな、という感想を家族が漏らしたので、なるほどな、と思った次第です。
あれが芝居だというなら納得かもしれないですが、ショーという立ち位置だったのがちょっとまずかったのかもしれませんね。
無理やりショーテントと銘打っていたけれども、内容は結構なミュージカルぽさがありましたし・・・


ウエクミ氏の手法が斬新に映るのはいいことなんだろうなと思います。ほかの演出家と違う作風を持っているのは、演出家同士にとっても刺激になると思いますし、なお結構。
でもすべての演出家にウエクミ流を求めたり、ウエクミ以外いらないみたいな発言をちらっと見かけたことがあって、それは違うなと思ったわけです。
ウエクミだって、先達があってからこそのあの手法なわけでしょうし。


個人的には荻田浩一氏の作る妖しくて美しいレビューが大好きなので、またああいう独特な雰囲気のショーを作ってくれる演出家が現れないかな、と思っています。
ちなみに今の演出家の推しは、サイトー君とダイスケフジイです!