月組の青年館公演行ってきました。
月城かなと様、単独東上主演おめでとう!!
そして演目は私の大好きな大空祐飛氏主演作品の再演…もうそんなに前になるんですな…おやおや…。
内容はまぁ、フィッツジェラルドの人生のお話で、そこに絡む妻ゼルダやヘミングウェイ、編集者パーキンズ、晩年の支えシーラなどなど…。
ほぼ脚本の流れは変わってなくて、懐かしいあの英文字のセット、椅子や机の転換のみでの変化、舞台上で着替えるスコットなどなど。
新しいのは、舞台背面の映像かな。リヴィエラに行った時とか、浜辺の映像とか、あとはスコットの小説の文章が後ろに踊ったりとか。これは技術の進歩ですよね。
歌はなんか新しいナンバー増えてるし、個人的に好きだった「Who am I」が変更になっててとてもガッカリ。ゼルダのナンバーがとても理知的になっていて、ゼルダはこれじゃないよなーって感じでした。
私はどうしても初演大好きなので、もちろん今回再演もよかったし、観られて嬉しいし、かなと様は美しかったし、ラストの流れに泣けて泣けて仕方なかったのでもちろん満足なんですが、今回のバージョンはみんなとても「お利口」でした。
演者の真面目さが出ていたのはいいことなんだろうけど、ジャズエイジとか20'sとか、あのなんでもありのいい加減で生きられた時代を表現するにはなんだか真面目すぎた気がします。
特にゼルダが、とても理知的で頭のいい女性になってしまっていて、感情的に生きるおバカさんな感じが全くなくなってしまったのがなんだかなぁという感じです。
海乃さんはゼルダいけるって思ったのに、ビジュアルは最高であの鬘が似合ってたんですけど、その分なんだか真面目なゼルダだなーって印象が強くて強くて。
逆にいけるんだな、こういうのも!と思ったのは暁千星くんのアーネスト。
スコットとの対比で骨太な粗野な感じがよく出ていて、ありちゃん成長したなぁってしみじみ。三銃士のポルトスが全然ハマってなかったけど、あの経験がここに生きたかなぁ。結構しっかりアーネストの存在感出してくれてた。
あとね、シーラに可愛さとかがなくてただのおばさんだったのにはショックすぎましたね!
憧花さん嫌いじゃないんだけど、最近大人の女じゃなくておばさんを意識して作り始めたのかなんなのか…可憐さとかかわいさが大人の落ち着きと共存してた五峰さんのシーラは凄かったんだなーと改めて。
あと今回フィナーレがあったせいで、ラストのみんなが自分の本を持ってくるシーンがちょっとだるっとしたかな…と。
衣装も、スコッティがフラッパーガール着てたりして、おいおいと思ったりしてね。
でも総じて熱い芝居を下級生までやってくれてたし、ナンバーも力強くてたくさん踊るのがあったから、結局結構楽しみました。
でもどうしても、ゼルダがもったいないなって。
大阪これからなので、何か少し変わるといいですねぇ。