【OSK日本歌劇団】ハイダウェイを改めて見る【チャンネル視聴】

私事ですが、誕生日なので…大好きなOSK日本歌劇団の「HIDEWAY」を改めてみていました。
大好きな、オギーのショーなのですが、当時知ったのが公演中、さらに神戸のみでの公演だったので、残念ながら見に行けず、DVDになるかな？と思ったら、円盤にはならないとのことでショックを受け・・・・その後、チャンネル動画で公開されたので、早速何度も見ています。
オギーのショーはロマンチカが一番好きな私ですが、つながる、というか同じような世界観や設定の場面があってほくほくしました。

会場となったシアターエートーさんはかなり小さな劇場のようですが、逆手にとったかのような「閉鎖された空間」の舞台。
出はけが一か所、舞台奥のみ。だけど、音楽や演者の動きや小さな箱馬数個、そして映像の力も借りて、色々な場所や時間がくるくると移り変わっていくのがとても楽しいです。
暗転しないですべてを繋いでいくのがとてもオシャレで心地良い。
最初は薄暗い空間に、綺麗なお洋服の城月さん、トランクを持った人・・・ああ、ここはホテルのロビーだ、と気づかされる。
みんな出てきて、何かを思って、はけて、を繰り返す。
そこで二組の男女が残ってタンゴ。このタンゴがうす暗い照明と紫と黒ベースの衣装にあっていて、めちゃめちゃカッコイイ。
地味にそのリフトすごいな、というのがあるんですが、主演二人があまり背が高くないのに加えて、相手役の娘役さんが大き目なので、ぶん回すというよりは、バランスの技巧なリフト。派手さはないけど、繊細でおそらくこれは乗る方も乗られる方も、大変。
その後突然思い出したかのように主題歌がロックに響く。めっちゃアップテンポでわぁぁぁい！て感じ。
落差に驚くけど、薄暗かった舞台がカーンと明るくなって、踊りまくる皆々様、というのは結構楽しい。
このころOSK初心者の私は、なぜこんなに踊りながら歌っても声がブレないのか・・・とわが耳を疑ったりなんだり。
あと翼くんがちょっとだけヅカのまあ様に見えて、歌の上手いまあ様だ・・・と勝手に思っていたりとか。

その後は閑話休題、お着換えタイム。下級生チームがわいわいと、でもこれがまたすごい。
次の場面につなぐために、A列車かな？ハミング？スウィング？するんですが、4人だけど層が厚い！
あとここで、先日の春のおどりで気にしていた栞くんを見つける。
栞くん、上4人の次！って感じで一人ちょっと別格？色んな事をしていて、結構見ごたえあった。

A列車の後は、もちろん列車の中。旅の途中で、列車が突然止まってしまったらしく、ちょっとコミカルにその様を主演の華月さん・翼さんが歌う。
これが結構、あるある！な感じで、二人の心情描写が的確で上手いというのもあるけど、結構楽しくてじっくり見ちゃう。
悪い方向に妄想したけど、結局取り越し苦労でしたー的な感じなので、誰も不幸になってない。
なぁんだ、って思ったところで次のシーン。
水難事故で犠牲になった城月さんが恋人を思って歌う。切ない感じ。
そしたらその恋人・華月さんも出てくる、水兵さんなんだ。
水兵さんも城月さんを忘れられないみたいなんだけど、城月さんはそっちの世界に引き込もうとしてるわけじゃないみたいなんだよね、切ないなー。
ここで華月さんが歌う歌詞に「水底から拾い上げた硝子の破片」「君の名前を腕に刻む」「深紅の血が海へ落ちて」みたいな感じのワードが並んでいて、あああああオギー！！！ってなった。ロマンチカの「寂しがり屋の人魚が人恋しさに流した赤い血の一滴、真珠の涙」と通じますよね・・・。

で、その後は城月さん・麗羅さんがちょっとセクシーなポリスって感じのシーン。二人とも雰囲気が大人っぽいし、ドキドキする感じ。
華月さんが何か、暴力沙汰を起こしてつかまってしまうよ！というシーンでしたが、華月さんてこういうちょっとかわいそうな感じが似合うんですね、この間の山南さんもそうだけど、切ない局面が似合う気がする。

その後はまた一転、女優のお二人（城月・麗羅）が楽屋でバチバチ。
キャットファイトならぬなんとやら・・・という事態に支配人はじめ周囲が振り回されている。
そこへ大御所？大物？なんと華月・翼が赤のドレスで登場して、こちらは一転お互いを褒めちぎって器の大きさを見せつけている、のかな？
最期は「まあ私の方がここはいいけどね」なんて言ってたけど笑
OSKって男役の女装あまり見ないんですけど（娘役が豊富だからかな）ここでは二人ともがっつり女装でした。
でも華月さんがめっちゃ可愛いのに、翼さんがとてもニューハーフ感あって笑ってしまった、なんだろう、体つきはほぼ変わらないはずなのに。

次が私の一番好きなシーン。
古びた庭園で、未亡人になったご婦人（城月）がメイドと二人でお散歩中、もう薔薇も枯れてしまって、あの人との思い出ももう・・・って思っていたら、一輪だけ、つぼみを付けた薔薇が。その生命力に再びときめきを思い出すご婦人でしたが、薔薇の棘で指を傷つけてしまう。
メイドが薬を取りに戻ったその時、薔薇の精が現れて・・・という展開なのですが、この薔薇の精、ご婦人を喰らいにきたんでしょうね。
ご婦人に絡みついて離れず、己の中に取り込んでしまったみたい。
この時の薔薇の精、翼さんが目力ギラギラで最高にカッコイイ。城月さんが大人っぽい上品さのある方なので、翼さんがもつ若さとか強い感じが対比でキレイに見える。いいなー。

その後は華月さんが絵を見に来たようで、そこへ額縁の精麗羅さんが。
映像ではハッキリ見えないけど、華月さんがどういう絵なのか歌ってくれる、多分だけど、きっとこの歌い手の旦那の生涯をたどった絵なのでは。
といってもしんみり感はなく、爽やかな風が吹き抜けるみたいな感じでした。

そして戻って来た！最初の場面に！！
つながってまわっていくんだよ、これぞ、オギーの作品だ！
いやあああ少ない人数だけど、濃い舞台・・・これは・・・生で見たかった・・・！！！
再演、しないよねえ。OSKって再演ほぼないみたいだもんなぁ・・・。
別キャストで別のパターンのハイダウェイ見たい、かも。
栞さんとか、今度は真ん中で見てみたいなあ。